2007年12月12日

同じタコと思っていた自分を恥じ入る次第です。斉藤惇は志の人 ETF含む東証の事業再生はなるか

第45回金融審議会金融分科会 金融庁
日時:平成19年10月17日(水)13:00〜15:00
場所:中央合同庁舎4号館9階 金融庁特別会議室
○ 事務局説明
○ 証券取引所よりヒアリング
* 東京証券取引所 斉藤 惇社長
* 大阪証券取引所 米田道生社長

現在の東証の社長である斉藤惇社長の、野村仕込みのトークが金融庁でも炸裂していたようです。野村證券の伝統的嵌め込みパワーを投資側として食らうのは勘弁したいですが、味方になると頼もしい感じです。

時と場所は金融庁特別会議室で、渡辺大臣もトークを聞いていたというのがポイントです。以下、引用。全体を読むにはリンク先で。

よく言われますように、アメリカのこの2,000兆円、実は持ち合いですとか法人持ち株というのはほとんどありませんので年金と信託を加えると、ニューヨークの市場は90%以上が個人ですから、この400兆から1,800兆に増えた1,400兆円分はアメリカ国民の可処分所得に変わったと、こういうふうな形で現在の国家というのは国民の富を増やし、国力を増やしているということでありますが、一方で、日本は先ほどご説明したような状況であったということであります。


「それはインフレ調整したらどれぐらいなのかね?」という論理的な質問を発するヒマを与えず畳みかけるさまは圧巻です。

ETFというのがあります。日本もETFはあることはあるのですが、実は投信を上場しますと証券会社の利益が非常に落ちてしまうわけですね、証券会社はネットでスプレッド売買をして利益を出している。しかしETFは投資家の立場から見ますと実はいろいろなコストが低いわけで、本当に日本の国民にこういう多くの商品を用意してあげたいという気持ちがあれば、私はETFの上場を促進すべきだと、証券会社にもそれはお願いしたいというふうに思うわけであります。


手数料自由化でガタ落ちになった証券会社の数少ない利益であるスプレッドに切り込んでいます。

ご案内のように金のETFは大証さんでは大変苦労なさって、二重三重のコストを使った商品になっている。ところが世界の、日本以外の投資家は全部金が現引できるETFで毎日取引をしているわけでありまして、個人金融資産を1,500兆円も持っている日本人だけがなぜこのような商品を使ってヘッジができないのか。もしインフレ等々になったときにわざわざ債券(引用でない補足:リンク債のこと)に一回変えて、それをまた包み変えたというようなETFをコストを使いながらやらなければいけない、現引こうとしたら引けないと、なぜ日本国民にそういうチャンスを与えないのかというのが私には非常にわからないところであります。もちろん、ほかにもいろいろここで捕まえられるものは大いに捕まえてETFの商品を並べないといけないと考えております。日本のETFは、ずっと11本ですが、その理由にはもちろん税金の関係もありまして、現在、金融庁長官の認可が一本一本必要だとなっておりまして、この辺も今検討がいろいろ進んでいると思いますが、是非レギュレーションの緩和を、少なくとも世界で行われている常識的なレベルにして頂きたいというふうに思っております。


え、これ、ほんとに東証の社長が言ったの? 監督庁の大臣を前に? 議事録に残して? 

そういう疑問が湧きました。で、調べてみると、今の東証の斉藤惇社長ならば、もしかすると、ETFに関しても個人投資家ふくむ日本国内の投資側に有益な改革をしてくれるのではないかという考えを持つに至りました。Firstradeで運用してますけど。

おそらくは広告主に配慮した断片的な情報で、東証の社長であるというだけで、前任者と同じなにかであると判断していた自分を深く恥じ入る次第です。

でも、この議事録の後段でインフレヘッジって自分で言っているから、前段のアメリカの個人の資産の増大をインフレ調整前の額面だけで印象づけるのは、やっぱり大臣を嵌め込んだんだなあ、たまらないよなあ、現引きできるとは言っても、現引きできる最低単位も言ってないし、さすが野村證券の血統です。

第45回金融審議会金融分科会第一部会議事次第
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/dai1/siryou/20071017.html
各国別のETFの純資産総額などがわかりやすくまとめられています。

[言論ブログ]斉藤惇
http://www.genron-npo.net/opinion/saito.html
斉藤 惇 - Google Search
なすべきをなすタイプな感じ。タコでなく茄子だったのかと。

考えるに、現場の人間が危機感を持っていないわけもなく、金融庁でのヒアリングの人選、議事録の公開、要所で大臣を呼んで嵌め込みでもいいから投資側のポジショントークをねじ込むなど、金融庁内部に、すげええらいひとがいるようです。
posted by ことばもないひと at 23:11 | 日記