2007年08月02日

Catastrophe-Linked Bond 大災害リンク債への投資はリターンを高めるか? 

台風ネタなのやも。台風が近付いてくると災害が心配になりますが、保険以外の手段で災害に投資する機会が、現在は存在します。カタストロフィ債です。検索でのヒット数が多いのはCATボンドです。猫債か。

結論を先に。小口の個人投資家がCATボンドに投資する場合、ポートフォリオ全体のリターンを高めることにはなりません。ポートフォリオの一部に組み込んだ場合は、リターンの低下と引き換えに全体の変動幅は減るという、いつもの結果になります。ボラに耐えられるなら、株式インデックスファンド一択です。

機関投資家で大口の場合は別の解があるかもしれません。建設会社やインフラ系の組織が運用している年金基金の場合は、ポートフォリオへの組み入れに適しているやも。保険会社の年金基金だとダメでしょう。

個人だと、CATボンドを組み込んだヘッジファンドへの投資が一部で可能なようです。国内だと機会は皆無のようですが。しかし、CATボンドの仕組上から流動性がほぼ無いため、クローズド期間が長いものが多いようです。ここらへんを堪えることができるなら、通常の資産とは相関が無い資産クラスへの投資ができることになります。

(年金運用):オルタナティブ投資としてのCATボンド市場 (pdf)
相関に関しての楽観的な数値が紹介されています。なんと、0.01という報告もあったとか。

CATボンドの投資信託への組込みは流動性の観点から難しいという話もあったようですが、市場の拡大が予想されていますので、いずれ組込みがはじまるでしょう。そのときになって、「これに投資してもいいの?」という状況になったら、最初の結論を思い出してもらえると、判断のひとつの材料になるかもしれません。

なお、債券大手のピムコが、カトリーナのCATボンドで火傷したそうで、インデックス投資に切替えたそうです。CATボンドのインデックスも存在します。CATボンドでもインデックス投資が勝つという感じでしょうか、CATボンド・バリューインデックスとかも出てくるかもしれません。

マスターキートンという漫画では、大災害発生のリスクを引き受けるのはロイズのアンダーライターぐらいとありましたが、ここ十年ほどで引き受けての分散がはかられているようです。
posted by ことばもないひと at 20:56 | 日記