2011年01月11日

リスクの非対称性は裁判にも

「虎年の獅子座」東京株式市場マーケット・コメント - "為替連動仕組み債"契約無効判決(大阪高裁)を受けて…
今回の判例が、損を出した投資家(買い手)を「裁判でもやって取り返してやろう」的な行動に走らせる可能性が増加するリスクが高くなってきました。為替デリバティブでも、現時点で大きな損失が出ている(実現損か含み損かは別にして)のは、主に円高になったら死ぬデリバティブ。逆側も設計は可能だし、販売していた可能性はあるのですが、儲かっている側で訴訟が発生するワケはありません。損失側だけが訴訟に走るのが普通です。つまり、販売責任を問われるような事態が頻発するようだと、証券、銀行にとっては、決して小さくない特損発生リスクを抱え込んでいることになるんです。


オプション取り引きでほかの資産と組み合わせずに単独で取り引きする方法があります。

ネイキッド・オプション 売り - Google 検索
値上がりしたら儲かるコールオプションを逆にショートするショートコールは、原資産が値上がりしたら理論上は無限大のダメージを受けますが、いやいや、そんな、無限大なんてないですやん! あと、大幅に上がることもないでしょ。という読みがあたれば、オプションを売ったプレミアム分の利益を受取ることができます。

が、組み合わせてオプション取り引きをしない限りは、市場全体のボラがでかくなったときに死ぬという基本は抑えておきたい感じです。得られる利益は限定され、損失は理論上無限大。ちょっと聞いただけでも、この手のポジションは、長くは保たないなと思えるようになりたい。

銀行の「国から短期で借りたゼニを、長期の貸し付けに回せば利ざや分は儲かる」「が、社債などの利回りは知れているので、さらなる利回りを追求してオプションに手を出して、立場と情報が弱いおっさんに売りつける」うまく行っていれば、悪事も露見せず天下太平よかったよかったで終わったのかもしれません。でも、企業が破綻するかどうかとなれば、銀行との関係継続なんてのはどうでもよくなるので、これは裁判リスクは跳ね上がるのは、当たり前だったんだなと。

そして、判例が出ました。もしかしたら、裁判官が同じ法曹関係者の苦境・すなわち数の増えた弁護士の働く機会を提供してあげようとしたのかもしれません。簡単な計算ソフトで被害額が算定できて、判例が固まれば、あとは数をこなせば誰でも儲かるわけです。
posted by ことばもないひと at 12:28 | 日記