2008年07月29日

無理を承知でアクティブ提灯(投信)

モーニングスター [ アナリストの視点(ファンド) ]
インデックスファンドとアクティブファンド

インデックス型TOPIX連動型に属するファンドをインデックスファンドと定義して、両者の運用成果を比較します。

日本でバリューインデックスファンドが無い隙をついて、高く掲げられている提灯記事です。そういえば、ラージキャップインデックスファンドもありません。日経300が該当するかもしれませんが、TOPIX500インデックスファンドや、MSCI コクナイものがより好ましいわけです。

図表(3):アクティブファンドのカテゴリー別3年リターン(年率)にて、比較対象がTOPIX(配当込み)になっていますが、ここでのまっとうな比較対象は、大型グロースのアクティブファンドなら、大型グロースインデックス、小型バリューのアクティブファンドなら、小型バリューインデックスのはずです。

東証 : TOPIX等のスタイル指数(バリュー指数、グロース指数)の概要について
とは言え、そんな状況も、東証がスタイル別インデックス(配当込み)を算出するようになれば終了していくことでしょう。バリューインデックスが算出されるようになれば、バリューや割安と名の付く投信が、TOPIX(配当込み)をベンチマークや参考指数にしてお茶を濁すという悪習は減っていくはずです。

TOPIXバリューETF、TOPIX 500 バリューETF、TOPIX Small バリューETF、ETFでなくても、バリューインデックスファンドがでてくれば、長期投資の場合にリターンが向上すると思います。割安を買い、割高を外す。

MSCI Barra
Kokunai Japan Index Performance
MSCI WORLD VALUEインデックスファンドや、MSCI KOKUSAI VALUEなんてのも、ETFかインデックスファンドで出れば嬉しい感じです。

MSCIのパフォーマンスでは、モーニングスターの記事よりも長い10年の期間の結果を見ることができます。また、三年間のスタイル別の結果を見ることも可能です。10年間の期間では、バリュー効果小型株効果が確認できます。

以上の結果から運用期間が10年以上と長く、大型株を中心としたポートフォリオで運用しているファンドがアクティブファンドの中ではTOPIX(配当込み)をアウトパフォームする可能性が高いのかもしれません。また、新興市場を中心に小型株が伸びる相場にも備えるのであれば、中型ブレンドというスタイルも選択肢として残るのではないでしょうか。もっとも、上記の結果はあくまでも過去3年の運用成績のみを対象としており、限られた相場状況における結果であることを留意するべきでしょう。ただし、上記のような比較を行う際には3年以上の運用期間は必須であり、ある程度の運用成果を残したファンドを選択することが賢明であることは間違いなさそうです。

もっとも、アナリストと自称する方が、このバリュー効果、小型株効果を知らないわけがありませんので、提灯の最後には免罪符とレトリックが炸裂しています。

せっかくの夏休み期間中なので、お仕事館で仕事を公開してあげてほしい。

「広告を出してお金をくれるところに有利なデータの切り出しかたをして記事をしあげるのがおしごとです」

日本もVanguardがETFを売り出して、ここらへんのサイトに広告を出稿するようになってからが始まりになるかもしれません。

投資スタイルとベンチマーク(pdf)
エリスの敗者のゲームでも、投資スタイルにあわせた適切なベンチマークの必要性が語られていました。30年前から分かっていたことです。日本でも、繰り返し語られるようになっています。大型株式ファンドのベンチマークがTOPIX(配当抜き)だったり、小型株ファンドの参考指数が中小型株式指数では、なにかがおかしいのです。
posted by ことばもないひと at 18:19 | 日記